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『取るべき地はまだある』大倉 信 師

2020年9月20日(日)


チャールズ・ワグナーというフランス人の牧師は言いました。年をとることは悲しいことではないと言うことは難しく、そう言える人は、ほとんどいないでしょう。もし、あなたが過ぎ去った年月を取り戻そうと努め、髪が白くならないように、また目がかすみ、額にしわが寄らないようにしたいと思っているなら、確かに年を取ることは悲しいことです。

しかし、この世で最も美しいものの一つは、経験を積んでより寛容に、より優しくなった老人です。人間をその弱さにもかかわらず愛することができ、青年達をその若さゆえに軽んじない老人です。そのような人はストラディバリウスのバイオリンにたとえることができます。年を取るにつれてその音色は洗練され、その価値は百倍にもなります。そして、まるで魂を宿しているかのようになるのです。


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