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『不正の世に生きる処方箋』大倉 信 師

2022年1月30日


『地の上に空な事が行われている。すなわち、義人であって、悪人に臨むべき事が、その身に臨む者がある。また、悪人であって、義人に臨むべき事が、その身に臨む者がある。わたしは言った、これもまた空であると』(伝道の書8章14節)。


私達にとって働きが正等に評価されて報われるということはとても嬉しいことです。コツコツと日々まじめに生き、正直に生きている人には正当な報いがある世界を私達は望みます。反対に人の目を盗んでは手をぬき、なすべきことをせず、悪事によって不正をしている者が報われ、そこに相応しい処罰がない世界を私達は受け入れることができません。私達の世界において、正直に生きている者達はいつも健やかであり、全てが円満で、経済も安定しているというのなら、私たちは納得します。そのことにより、それなら自分も正直に生きようと思うのです。しかし、そういうことばかりではないということを私達は知っています。なんであんなに正直で優しい人がこんな目に遭うのだろうか、こんなことになるのだろうかということを私たちは見聞きすることがあるのです。反対に悪事をしている人が罰を受けないどころか、さらに栄えているというようなことがあるのです・・・。




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